ヤサカのラケット「ゼバレート」
カタログスペックは
板厚5.7mm
重量87g(使用したのは90g)
PBカーボンをインナーに配置
グリップのカラーリングや板厚が同じことから「インナーフォース・レイヤーZLC」を模したと思われます
使用ラバーは
フォア面が「Q4」「Q5」「ファスターク G-1」「V>15 extra」
バック面は「ヴェンタスソフト」
すべて赤の厚を使用
【基礎打ち】
ポコポコと高い音がします
速いです
【台上】
飛び出しは速く、扱いやすいとは言えません
ツッツキは速すぎて驚きました
「ヴェンタスソフト」との組み合わせがいいのでしょうか?
無茶な打ち方をしても安定します
フリック、台上ドライブ系の技術も前に飛ばすのは楽ですが迷うとオーバー
しかし読みがバッチリ当たれば一撃必殺になります
【ドライブ・下回転打ち】
非常に速いし、前に飛ばすのは楽です
上がる系のシートであればいいのですが、直線弾道系のラバーだとどうしてもネットミスが増えます
上に振るとろくに回転もかからずオーバー
回転に負けて落とすことはないですが、低い打点からでも自在に打つのは困難です
シートに引っ張ってもらっても飛距離は出てしまうので苦労しそうです
スイングに妥協はできないのでビビって入れに行く人には向きません
ラバーはG-1のときが一番安定しました
どの技術でも劣るところはなくバランスがいいと思います
逆にV>15はもう何も入らず、つくづく私との相性の悪さ・実力不足を感じました
【後陣】
飛距離は十分といえます
私にはちょっと荷が重いですね
結構頑張ってかけているつもりなんですがレイヤーALCのときと比べて球が軽くなったと言われました(当然ですけど)
【総評】
重めの個体だったため、個体差かもしれませんがレイヤーZLCよりはしなりを感じませんでした
レイヤーZLCは当たってからラケットがしなる・振動する感触があり、回転量を維持できたのですがゼバレートにはそれがなく、スピードは上なんですがより攻撃的
インナー感はきちんとあるのでとても弾む、と感じる割には回転がかかります
ですがオーバーキル感もあり、実用性を考えるとスピードを落として回転を重視したいところ
たしかにいつもはラリーになるところを一発で抜けたので嬉しくはありましたが、全体的なバランスを考えるともう少し安定感がほしいところ
実際、苦しい場面でもV>15やQ5だとミスが増え、回転系のG-1やQ4だとなんとか入るのですが、それでも(ALCと比べると)球は軽く、つなぎにコース取りを強いられる場面が増えました
インナー系としては最上位クラスのラケットだと思いますが、やはり使い手を選ぶラケットだとは思いますし当然ながら中学生にはおすすめできないラケットでした